
港町Bridge Portの図書館で、奇妙な騒ぎが起きていた。
Knowが困った顔で本を見つめている。古い航海日誌に書かれた謎の記述。解読できない暗号のような文章が並んでいた。
「I know many things, but not this…」(多くのことを知ってるけど、これは…)
Thinkも一緒に考え込んでいる。
「I think it’s a code, but…」(暗号だと思うけど…)
「Can’t think of the pattern」(パターンが思いつかない)
二人の博識家が揃っても解けない謎。それは「なぜこの本が書かれたのか」「誰が書いたのか」
「いつ書かれたのか」
「どこで書かれたのか」
「何を意味するのか」
「どうやって解読するのか」
…すべてが不明だった。
Blankが心配そうに見守る。
「これが解けないと、次の航路が決められない」
皆が頭を抱える中、図書館の児童コーナーから小さな声が聞こえてきた。
「どうして?なんで?」
2. 永遠の質問者
児童コーナーに行くと、司書が困惑していた。
「この人形、朝から子供たちの質問攻めで…でも人形なのに」
小さな本棚の上に、4-5歳くらいの女の子の人形が座っていた。虹色の髪がくるくるとカールし、胸に大きな「?」マークがついている。まるで永遠に質問をし続けているような表情で固まっていた。
子供たちが人形を囲んでいる。
「この子、なんでここにいるの?」
「誰が置いたの?」
「いつからいるの?」
不思議なことに、子供たちは人形に向かって自然に質問していた。
Blankが人形に近づいた瞬間、頭の中に声が響いた。
『…あたしを呼んで…教えて…なんで…』
好奇心に満ちた、純粋な声。無限の疑問を抱えた響きが、直接心に届く。
Blankは人形を手に取る。疑問符のように首を傾げたその姿から、名前が自然と浮かんできた。
「Question」
3. 虹色の覚醒
呼ばれた瞬間、人形に色が宿る。虹色の髪がきらきらと輝き、好奇心いっぱいの瞳が開いた。
「Why did you call me?」(どうして呼んだの?)
「What’s your name?」(名前は何?)
「Where am I?」(ここはどこ?)
「When is now?」(今はいつ?)
矢継ぎ早の質問にBlankが圧倒される。
「ちょっと待って、一つずつ…」
「Why one by one?」(どうして一つずつ?)
「Can’t you answer all my questions?」(全部の質問に答えられない?) 「How many questions can I ask?」(いくつ質問していい?)
「This child asks everything」(この子は全部質問する)
Questionが振り返る。そして突然、姿が変化した。7歳の男の子の姿になる。
「What is that book?」(その本は何?)
「What does it say?」(何て書いてある?)
「What language is it?」(何語?)
また変化。今度は7歳の女の子。
「Where was it written?」(どこで書かれた?)
「Where did you find it?」(どこで見つけた?)
「Where should we look for answers?」(答えはどこを探せばいい?)
さらに変化。20代の青年男性に。
「When was this created?」(いつ作られた?)
「When do we need the answer?」(いつまでに答えが必要?)
20代の女性に変化。
「Why was it written?」(なぜ書かれた?)
「Why is it important?」(なぜ重要?)
「Why can’t you solve it?」(なぜ解けない?)
60代の老人男性に。
「How can we decode this?」(どうやって解読する?)
「How did they encrypt it?」(どうやって暗号化した?)
最後に60代の老人女性に。
「Who wrote this?」(誰が書いた?)
「Who was it for?」(誰のため?)
そして元の4-5歳の女の子に戻る。
「See? Questions solve questions!」(ほら?質問が質問を解く!)
4. 質問が解く謎
Questionの質問攻めが、意外な効果を生んだ。
Knowが気づく。
「Wait… these questions organize our thoughts」(待って…これらの質問が思考を整理してる)
Thinkも理解する。
「I think… by asking, we find」(思うに…質問することで、見つかる)
Questionが嬉しそうに飛び跳ねる。
「Questions are keys!」(質問は鍵!)
「Every question opens doors!」(すべての質問が扉を開く!)
暗号の本を前に、Questionが真剣な表情になる。
「Let me question the book」(本に質問させて)
What形態:「What patterns repeat?」(どんなパターンが繰り返される?) Where形態:「Where are the same symbols?」(同じ記号はどこ?)
When形態:「When does this pattern change?」(このパターンはいつ変わる?)
Why形態:「Why these specific symbols?」(なぜこの特定の記号?)
How形態:「How do they connect?」(どうつながる?)
Who形態:「Who would write like this?」(誰がこんな風に書く?)
質問を重ねるうちに、パターンが見えてきた。
「It’s not code!」(暗号じゃない!)
「It’s questions without question marks!」(疑問符のない質問!)
確かに、文章を疑問文として読むと、意味が通じ始めた。
5. 問いの理解者
夕方、謎が解けて皆が感謝している。
Hopeが微笑む。
「Your questions gave us answers」(あなたの質問が答えをくれた)
Questionが首を傾げる。
「But why do questions give answers?」(でもどうして質問が答えをくれるの?)
「And why do answers make more questions?」(どうして答えがもっと質問を作るの?)
Willが感心する。
「You never stop questioning」(質問を止めない)
「Why should I stop?」(どうして止めなきゃいけない?)
「Don’t you want to know everything?」(全部知りたくない?)
Blankが提案する。
「一緒に来る?船にはたくさんの謎があるよ」
Questionの目が輝いた。全形態を素早く切り替えながら質問する。
What形態:「What kind of ship?」(どんな船?)
Where形態:「Where does it go?」(どこに行く?)
When形態:「When do we leave?」(いつ出発?)
Why形態:「Why should I come?」(なぜ行くべき?)
How形態:「How will I help?」(どう役立つ?)
Who形態:「Who are all of you?」(みんな誰?)
基本形態に戻る。
「Yes! So many questions to ask!」(うん!聞きたいことがいっぱい!)
6. 船への旅立ち
船への道中、Questionは街のすべてに質問する。
「Why is the sky blue?」(空はなぜ青い?)
「Where do birds go?」(鳥はどこに行く?)
「When will it rain?」(いつ雨が降る?)
「How do ships float?」(船はどう浮かぶ?)
「Who made this road?」(誰がこの道を作った?)
「What’s that smell?」(あの匂いは何?)
船に到着すると、仲間たちが困惑しながらも温かく迎えてくれた。
Wantが興奮する。
「I want to know what you know!」(あなたが知ってることを知りたい!)
「But what do I know?」(でもあたし何を知ってる?)
「I only know questions!」(質問しか知らない!)
「Is that knowing?」(それは知ること?)
Needが整理しようとする。
「We need organized questions」(整理された質問が必要)
「Why organize?」(なぜ整理?)
「Aren’t random questions fun?」(ランダムな質問は楽しくない?)
「What if chaos brings answers?」(混沌が答えをもたらしたら?)
Makeが興味を示す。
「Can you question my designs?」(設計に質問できる?)
How形態に変化:「How does this work?」(これはどう動く?)
「How can we improve?」(どう改善できる?)
Giveが優しく言う。
「I give answers when I can」(できるときは答えをあげる)
「Why give answers?」(なぜ答えをあげる?)
「Don’t questions teach more?」(質問の方が教えない?)
Takeが実践的に尋ねる。
「Can questions take fish?」(質問で魚を取れる?)
Where形態:「Where do fish hide?」(魚はどこに隠れる?)
When形態:「When do they feed?」(いつ餌を食べる?)
Seeが観察する。 「I see endless curiosity」(終わりない好奇心が見える)
「Can you see my questions?」(あたしの質問が見える?)
「What color are questions?」(質問は何色?)
「How many questions exist?」(質問はいくつ存在する?)
Beが「あー」と声を出す。
「Why does baby talk like that?」(赤ちゃんはなぜそう話す?)
「Is ‘あー’ a question or answer?」(「あー」は質問?答え?)
全員が質問攻めに圧倒されながらも、その純粋な好奇心に魅力を感じていた。
「Welcome aboard, Question」(ようこそ、Question)
「Why welcome?」(なぜ歓迎?)
「What will I do here?」(ここで何をする?)
「When can I start questioning?」(いつ質問を始められる?)
「How many questions per day?」(一日何個質問していい?)
こうしてQuestionは19人目の仲間となった。
彼女(彼?彼ら?)の無限の質問が、これからの航海でどれほど多くの発見をもたらすか、皆が期待と少しの不安を抱き始めていた。
7. 今回のキー表現
その夜、Questionは虹色の手帳に今日の質問をまとめていた。
「Why do I question?」(なぜ質問する?)
「Because I want to know」(知りたいから)
「But why want to know?」(でもなぜ知りたい?)
Knowが説明する。
「Questions lead to knowledge」(質問は知識に導く)
「But why?」(でもなぜ?)
「And how?」(そしてどうやって?)
「And when does question become knowledge?」(いつ質問は知識になる?)
Thinkが深く考える。
「Questions make us think」(質問は考えさせる)
「Why think?」(なぜ考える?)
「What happens without questions?」(質問がなかったら何が起きる?) 「Who decided questions need answers?」(誰が質問には答えが必要だと決めた?)
皆で「質問」の意味を話し合った。答えを求めるだけでなく、問いかけること自体の価値を、全員が理解し始めていた。
最後にQuestionが全員に質問する。
「Will you answer all my questions?」(あたしの全部の質問に答えてくれる?)
皆が苦笑いしながらも、優しく答える。
「Why try?」(なぜやってみる?)
「Why not definitely?」(なぜ確実じゃない?)
「What if I ask infinite questions?」(無限に質問したら?)
質問は続く。永遠に。
Questionの加入により、船の仲間たちは「問う」ことの本質を学んだ。答えを求めることも大切だが、問い続けることそのものに価値がある。好奇心こそが、世界を理解し、仲間との絆を深める鍵なのだと。