
知識の迷宮に、Learnは入った。
壁という壁に、文字が刻まれている。
数学、物理、歴史、文学、芸術——
「I can learn everything here!(ここですべてを学べる!)」
一歩進むたびに、新しい知識が現れた。
それを学ばずにはいられなかった。
気がつけば、出口が見えなくなっていた。
「I learned so much, but I’m lost(たくさん学んだけど、迷子になった)」
Learnは迷宮の中央で、座り込んだ。
頭の中は知識でいっぱい。
だが、どれも断片的で、使えない。
その時、静かな声が響いた。
「What is true learning?(真の学びとは何か?)」
Learnは答えた。
「I learned many facts, but not wisdom(たくさんの事実を学んだけど、知恵は学ばなかった)」
すると、遠くからBlankの声がした。
「Learn! どこにいる?」
その声を頼りに、Learnは知識の誘惑を振り切って歩き出した。
「I’m learning to ignore some information(いくつかの情報を無視することを学んでいる)」
——選ぶこと。
それも、学びだった。
迷宮を抜けたとき、Blankが駆け寄ってきた。
Learnは抱きついて泣いた。
「I learned the most important lesson(一番大切なことを学んだ)」
「何を?」
「I learned that learning has limits(学びには限界がある)」
「I learned that failing is part of learning(失敗も学びの一部だ)」
「I learned that friends are more important than knowledge(友達は知識より大切だ)」
それから、Learnは変わった。
知識を詰め込むのではなく、
経験を通して、空白を受け入れるようになった。
Goが動き、
Comeが呼び、
Stayが守り、
Leaveが還り、
Learnが問う。
その五つが揃って、旅は知恵になる。
——学ぶとは、満たすことではない。
——空けることだ。
—— 鴉