
朝霧が立ち込める森の入り口で、Blank、Hope、Canの三人は立ち往生していた。
目の前で道が三つに分かれている。右は急な上り坂、左は薄暗い茂み、真ん中は見通しの良い平坦な道。地図は古くて、どの道が正しいのか判別できない。
「どの道を選べばいいんだろう」Blankが困った顔で地図を見つめる。
「俺も判断がつかない」Hopeが腕を組んだ。「どれも可能性はあるが…」
「わたしも分からないわ」Canが首を振る。「こういう時は慎重に選ばないと」
三人が悩んでいると、道標の陰に小さな人形が置かれているのに気づいた。
前のめりの姿勢で、今にも駆け出しそうな格好。片足を前に出し、両腕を振って、まるで「さあ行こう!」と言っているような表情で固まっている。
Blankが人形に近づくと、頭の中に声が響いた。
『ぼくの名前を呼んで』
元気で弾むような声。じっとしていられない、という感じが伝わってくる。
「Go」
Blankが名前を呼ぶと、光が弾けて、人形が生き生きと動き出した。
「やった!ついに呼んでもらえた!」
青年の姿になったGoは、すぐに三つの道を見比べた。
迷いなく真ん中の道を指さす。
「でも、この道が正しいかどうか…」
Canが心配そうに言う。
Goは笑顔で答えた。
「立ち止まってても答えは出ない。まず行ってみよう!」
「でも、間違ってたら?」Hopeが聞く。
「Then we’ll go back!(じゃあ戻ればいい!)」
Goはあっけらかんと言った。
「行って確かめよう!違ったら別の道を行けばいいんだ」
そう言うと、Goは早速歩き始めた。
「Wait! Where do you go?(待って!どこへ行くの?)」
Blankが慌てて追いかける。
「I go to find the answer!(答えを見つけに行く!)」
Goの勢いに押されて、みんなも歩き始めた。
30分ほど進むと、見覚えのある大きな岩が現れた。地図に描かれている目印だ。
Goが嬉しそうに振り返る。
「すごい、本当に正しい道だった」
Canが驚く。
「How did you know?(どうして分かったの?)」
Blankが聞いた。
Goは少し照れくさそうに頭をかいた。
「実は…分からなかった。でもね、Go with confidence!(自信を持って行く!)それが大事なんだ。迷ってる時間があったら、とりあえず行ってみる」
そして、急に真剣な表情になって言った。
「時々、間違った道を選ぶこともある。でも、それでいいんだ。Go wrong, go back, go again!(間違えて、戻って、また行く!)それが冒険だから」
道はさらに続いていた。Goは立ち止まらない。
「Let’s go further!(もっと先へ行こう!)」
夕方、目的地の村が見えてきた時、Goの表情が少し寂しげになった。
「ぼく、また一人で次の場所へ…」
「一緒に来ない?」
Blankが声をかけた。
「船でいろんな場所へ行けるよ」
「Ship? I can go many places?(船?いろんな場所へ行ける?)」
Goの目が輝いた。
「Yes! We go together!(うん!一緒に行こう!)」
「I’ll go! I’ll go with you!(行く!一緒に行く!)」
Goは飛び跳ねて喜んだ。
新しい仲間と、新しい場所へ。
それ以上の幸せはなかった。
今回のキー表現
Go の基本パターン
「Go」は単純だけど奥が深い。ただ「行く」だけじゃなく、「挑戦する」「前進する」という意味も込められている。Goと一緒に、どこまでも行こう!