ある春の日、船は再びあの港町に戻ってきた。
花が咲き乱れる小屋の前で、Nameが待っていた。 今度は、最初から仲間として迎えるために。
「おかえりなさい、Blank」
名前を呼ばれる度に、存在が確かになる。 それは最初の日から、今も変わらない。
Nameは船の一員となり、新しい役割を見つけた。 出会う人形たちの声を最初に聞き取り、Blankが名前を呼ぶのを助ける。
ある島で、新しい人形を見つけた時のこと。
「この子の名前、聞こえる?」
NameがBlankに尋ねる。
Blankは人形に触れ、心を澄ませた。 かすかに、声が聞こえてくる。
新しい名前を呼ぶたび、世界が広がっていく。 仲間が増え、物語が紡がれていく。
夕暮れの甲板で、NameとBlankは並んで海を見ていた。
「あの倉庫から、ここまで来たのね」
「全部、君から始まった」
Nameは微笑んだ。
「違うわ。あなたが呼んでくれたから、始まったの」
名前を呼び、呼ばれる。 その連鎖が、世界を変えていく。
「My name is Blank.」(私の名前はBlank)
初めて、自分から名乗った。
「And we are VocabDolls.」(そして私たちはVocabDolls)
仲間たちが集まってくる。 Have、Get、Can、Hope、Do、Dream、そしてName。
みんなで見る夕日は、格別に美しかった。
新しい冒険が、また始まる。 名前と共に、仲間と共に。
(完)
*
Every name has a story.
Every story needs a name.
That’s how the world begins.
(全ての名前には物語がある)