
川のせせらぎが聞こえた。
船を降りて内陸へ向かう途中、Blankはあの川辺にたどり着いた。 記憶の中の景色と、何も変わっていない。
大きな石の上で、Restが釣り糸を垂れていた。 変わらない姿勢、変わらない表情。時間がここだけゆっくり流れているようだ。
「やあ、来たね」
振り返りもせずに、Restが言った。
「覚えてたんだ」
「忘れるわけないでしょ。あんなに疲れてた子、そうそういない」
Blankは隣に座った。 Restが予備の釣竿を差し出す。
二人並んで、静かに釣り糸を垂れた。
「仲間ができたんだって?」
「うん。みんな個性的で、毎日が賑やかだよ」
「それはいいこと。でも、たまには静かな時間も必要」
竿先がぴくりと動いた。 Restがゆっくりと引き上げる。銀色の魚が水面で跳ねた。
「See? Patience pays off.」(ほら、忍耐は報われる)
焚き火で魚を焼きながら、RestはBlankの成長を見ていた。
「名前をもらったんだね」
「Blank。空白って意味だけど、なんだか自分らしい」
「いい名前だ。何でも書き込める」
夕暮れ時、Blankは仲間たちを連れてきた。 Canが調味料を取り出し、Doが薪を集め、Dreamが楽しそうに水遊びをする。
「賑やかだね」
Restが笑った。
「でも、いい仲間たち。You have a good crew.」(いい仲間を持ってる)
みんなで釣った魚を食べ、焚き火を囲んで語り合った。 Hopeは静かに炎を見つめ、Getは明日の航路を考え、Haveは今日の収穫を数えている。
夜が更けて、仲間たちが眠りについた後、BlankとRestは川辺に残った。
「また来るよ」
「いつでもおいで。川は逃げない」
Restは横になり、星を見上げた。
「休むことを忘れないで。Rest is part of the journey.」(休息も旅の一部)
Blankは頷いた。 川のせせらぎを聞きながら、静かな時間の大切さを噛み締めていた。
急がない場所があること。