メインストーリー(第一部)– tax –
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エピローグ⑤ Name(永遠の始まり)
ある春の日、船は再びあの港町に戻ってきた。 花が咲き乱れる小屋の前で、Nameが待っていた。 今度は、最初から仲間として迎えるために。 「おかえりなさい、Blank」 名前を呼ばれる度に、存在が確かになる。 それは最初の日から、今も変わらない。 Nameは... -
エピローグ④ Self(内省)―湖畔の対話
夜の甲板は静かだった。 みんなが眠りについた後、Blankは一人で星を見上げていた。 波の音だけが、規則的に響いている。 ふと、湖畔での出会いを思い出した。 あの時、Selfは言った—— 「あなたという人は、これまでの出会いでできている」 今なら、その意... -
エピローグ③ Rest(再会)―静かな時間
川のせせらぎが聞こえた。 船を降りて内陸へ向かう途中、Blankはあの川辺にたどり着いた。 記憶の中の景色と、何も変わっていない。 大きな石の上で、Restが釣り糸を垂れていた。 変わらない姿勢、変わらない表情。時間がここだけゆっくり流れているようだ... -
エピローグ② Journey(再会)―自由な道
港町の朝市は活気に満ちていた。 Blankは仲間たちと物資の調達に出かけていた。 Canが新鮮な野菜を選び、Haveが必要な道具を確認し、Doが重い荷物を運ぶのを手伝う。 人混みを抜けたところで、見覚えのある後ろ姿を見つけた。 日に焼けた肌、旅装束、肩に... -
エピローグ① ―Blank 無限の可能性
朝の海は穏やかだった。 大きな船の甲板に立つ青年——かつての少年は、潮風を深く吸い込んだ。 筏で旅立ってから、どれほどの時が流れたのだろう。顔には精悍さが宿り、瞳には確かな光がある。 海図に新しい島の位置を書き込みながら、仲間たちの声が聞こえ... -
最終章 Dream ―夢を共に
波打ち際に座り込んで、どれくらい経っただろう。 海は答えない。 ただ、波だけが確かだ。寄せて、返して、また寄せる。その繰り返しに、時間の感覚が薄れていく。 これまでの旅は、ここで終わりなのか。 仲間たちと出会い、学び、成長して。名前はまだな... -
間章 ―一人の成長
川沿いを下り始めてから、どれほど経っただろう。 季節が移ろい始めていた。朝の空気が少しずつ冷たくなり、木々の葉が色づき始める。日が昇り、日が沈む。その繰り返しの中で、少年は一人で生きることを学んでいった。 朝、鳥の声で目を覚ます。 川辺へ下... -
第8章 Rest ―休むことの大切さ
川辺は、絵に描いたような穏やかさだった。 湖から続く川沿いを下って二日目、広い川原に出た。 少年は無意識に足を止めた。これまでずっと歩き続けてきた足が、ここで休みたいと訴えているようだった。 陽光がきらきらと水面で踊り、川風が頬を撫でる。対... -
第7章 Self ―自分を見つめる
湖は静かだった。 山を下りて三日目、森を抜けると、目の前に大きな湖が広がっていた。 風もなく、水面は完璧な鏡となって空を映している。雲がゆっくりと水の中を流れ、もう一つの空がそこにあった。 少年はその畔に座り、水に映る自分の顔を見た。 旅を... -
第6章 Journey ―旅という生き方
山道は、思っていたより険しかった。 Doの教えで最初の岩場は越えたが、山はまだまだ続く。石が崩れ、足を滑らせそうになる。息が上がり、膝が震え始めた。昨日の勢いはもう残っていない。 これまでの道とは違う。ただ歩くだけでは越えられない。技術と経...
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